IOC「2030年冬季五輪開催地」決定延期のウラ 札幌切り→他候補地選定の“猶予期間”との見方

公開日: 更新日:

 何のための時間稼ぎか。

 8日、IOC(国際オリンピック委員会)が2030年冬季五輪の開催地を正式決定する総会(インド)を来年5~6月から9~10月に延期すると発表した。理由としてインド五輪委員会の内紛やガバナンスを問題視したためとしたが、札幌への招致を目指す日本の東京五輪の汚職事件が影響していることは明らかだ。

 それなら、この延期は何を意味するのか。スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏が言う。

「IOCは東京五輪の汚職事件で日本に対して警戒を強めている。バッハ会長が山下JOC(日本オリンピック委員会)会長と秋元札幌市長との会合を断ったのも異例。IOCとしても、それだけ今回の事件を重く見ているということです。IOCも、問題山積の日本を開催地にしたことで、自身に火の粉が降りかかるのは避けたい。IOCの中で『もう札幌は無理じゃないか』という見方が強まっているのではないか。この開催地発表延期は、最有力候補地だった札幌を切って、他に手を挙げているバンクーバーや34年開催にシフトしつつあったソルトレークシティーに舵を切るための猶予期間。選定には時間がかかるため、総会を遅らせているのでしょう。汚職騒動はどんどん拡大している。延期は追い風どころか、失格の烙印かもしれません」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    横綱・大の里まさかの千秋楽負傷休場に角界から非難の嵐…八角理事長は「遺憾」、舞の海氏も「私なら出場」

  3. 3

    2026年大学入試はどうなる? 注目は公立の長野大と福井県立大、私立は立教大学環境学部

  4. 4

    東山紀之「芸能界復帰」へカウントダウン着々…近影ショットを布石に、スマイル社社長業務の終了発表か

  5. 5

    「総理に失礼だ!」と小池都知事が大炎上…高市首相“45度お辞儀”に“5度の会釈”で対応したワケ

  1. 6

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  2. 7

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  3. 8

    義ノ富士が速攻相撲で横綱・大の里から金星! 学生相撲時代のライバルに送った痛烈メッセージ

  4. 9

    同じマンションで生活を…海老蔵&米倉涼子に復縁の可能性

  5. 10

    独立に成功した「新しい地図」3人を待つ課題…“事務所を出ない”理由を明かした木村拓哉の選択