JOC山下泰裕会長の年頭挨拶は中身ゼロ…この国の「スポーツ汚職」は五輪だけではないのに

公開日: 更新日:

 まるで政治家のスピーチだ。

 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は5日、職員に向けて年頭の挨拶をした。

「改めてスポーツの価値、五輪の価値は何なのか。そういったことに真摯に向き合いながら、さまざまな課題にしっかりと対処していく」と述べ、東京五輪後に明るみに出た一連の汚職事件については「スポーツ、五輪の価値を毀損しかねない事案が明らかになった。JOCも再発防止に向けて、今できることにしっかりと取り組んでいく必要がある」と語った。

 スポーツライターの津田俊樹氏(国士舘大学非常勤講師)は、山下会長の挨拶にこう憤慨する。

「東京五輪における大規模な汚職事件に国民は怒り、そして五輪そのものにも不信感を募らせた。2030年札幌五輪の実現を目指すJOCは現在、積極的な機運醸成活動を休止しているが、多くの札幌市民、道民が望まない以上、招致は無理です。しかも、国民の不安や不信感を払拭する必要があると言いながら、カネと利権まみれの五輪にしないために、どうするのかという具体策は示さない。意味のない挨拶は、その場しのぎの政治家の答弁みたいなものです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり