WBCで正捕手狙うヤクルト中村悠平 「開き直りや思い切りも重要。それを配球に生かしたい」

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中村悠平(32歳・ヤクルト・捕手)

 ヤクルトには2人の三冠王がいる。打が村上宗隆(23)なら、守がこの中村悠平だ。扇の要としてセ・リーグ連覇に貢献。昨季は「守備率10割」を達成し、2年連続でゴールデングラブ賞を獲得。盗塁阻止率1位(.364)も含めた「三冠」に輝いた。今年1月には後輩の古賀、内山壮に加え、日本ハムの伏見、ロッテの松川、阪神の坂本と計6捕手で自主トレを行い、代表投手の情報も収集。主戦捕手として期待される代表最年長野手に話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 ──ここまでの調整は?

「3月9日のWBC開幕に120%の力を出せるように。例年とは調整過程が違いますが、日々充実しています。実戦感覚を早く取り戻したいので、実戦に入るタイミングを早めて、練習のボリュームも少し増やしました。(持病がある)腰の状態とも相談しながら、いい感じで調整できています。この世界、結果が出てからじゃないと何とも言えない部分もありますが、なるべく『あの時にあれをやっていれば』という悔いがないように本番に臨みたいと思っています」

 ──参加国の最終メンバーが発表された。米国やドミニカ共和国が優勝候補に挙げられていますが、気になる相手は?

「各国からメジャー屈指の選手が集まります。彼らと同じ舞台で戦えるのは非常に光栄ですし、(米国代表の)トラウト選手(エンゼルス=通算350本塁打、MVP3回)などと対戦することになれば、とてもワクワクすると思う。でもまずはそこ(米国での決勝ラウンド)まで勝ち進まないと話になりません。WBCは一発勝負なので足をすくわれることもあると思う。だからどこのチームが気になるというより、初戦の中国戦から100%、120%の力を出して、一戦一戦、全力を尽くして戦いたい」

 ──ヤクルトからは、昨季史上最年少で三冠王を獲得した村上宗隆も参戦。

「今のところ、村上とはWBCの話はまったくしていないですね。村上は野球に対して真摯に取り組んでいるし、人一倍声も出す。彼みたいに才能ある選手が、惜しみない努力をすれば当然、手の届かないところに行っちゃうよなと。存在が刺激になっていますし、見習わないといけないところはたくさんあります」

■青木、松川、伏見からの情報収集

 ──1月には日本ハムの伏見やロッテの松川らと自主トレ。松川は同僚の佐々木朗希について、「フォークではフォースラというか引っかけて投げてくるボールがある」と話したとか。

「せっかく一緒に練習するんだから、聞けることは聞いておきたいと。松川は佐々木投手のいい時も悪い時も知っている。実際にブルペンで球筋を確認するわけですが、事前に知っておいた方が絶対にいいと。(昨季までオリックスにいた)伏見からは山本由伸選手、宇田川優希選手、宮城大弥選手の話を。『球が抜け始めたら、こうした方がいいよ』という感じで、(捕手として気をつけるべき)ポイントの話が多かったですね。合宿中に実際に球を受けながら、イメージを膨らませていきたい」

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