巨人・原体制延命「最悪シナリオ」の中身 球団関係者でさえ憂慮する交流戦Vの第一条件

公開日: 更新日:

中途半端な結果なら

 Aクラスに入れば、CSに出場できる。なぜ問題なのか。前出の関係者が続ける。

「最近、原監督はメディアに『未来のために勇気を持って、あえて若手を使っている』と秋広や横川らの起用を盛んにアピールしている。『明日のスターをつくっているんだよ』とうそぶくこともある。本来、巨人には日本一、最低でもリーグ優勝を達成しなければ全て負けという鉄の掟がある。それなのに、昨年は4位だったし、今年も春先は最下位だったから、ひどかった昨年と比べれば、3位でCSに出られれば御の字。2位ならもっと上出来という空気がある。日本一か惨敗でBクラス以外の“中途半端”な結果なら、原監督は通算18年目の来季もヤル気満々のようですから」

■整いつつある投手陣

 巨人はここにきて戦力が整いつつある。

 右肘を故障していたエースの菅野が11日に復帰。今季初白星を挙げれば、右大腿二頭筋筋損傷で離脱していた新助っ人左腕のメンデスが、13日の西武戦で来日初勝利。同じく新助っ人で二軍調整中だったグリフィンも、16日からの楽天3連戦で先発する見込みだ。これで先発ローテーション6人がそろう。

 契約をあと1年残していることもあり、交流戦で優勝し、現在6.5ゲーム差の首位阪神を追い上げて2位でフィニッシュすれば、球団から「今年いっぱいでやめてくれ」とは言いにくい雰囲気になる。原監督も大手を振って「来年も任せてください」と言いかねないのだ。

 巨人のさるチーム関係者は「3度の政権を全て合わせて17年目。さすがに長過ぎる。しかも今は『全権』だから独裁も一緒。息が詰まる。そろそろ監督を代えて新しい風を吹かせて欲しいという意見がチーム内でも多数といっていい」と声を潜める。つまり、「交流戦優勝からリーグ2位でCS出場」が、政権交代を望む人間にとっては最悪のシナリオになる。その第1条件となる「交流戦V」が近づいている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々