井端弘和氏に2025年「中日監督」の青写真 侍J“暫定監督”でハクをつけ立浪和義氏の後釜に

公開日: 更新日:

 おかしな話ではある。

 混迷を極めた侍ジャパンの新監督がようやく井端弘和氏(48=U12日本代表監督)の就任で決着したかと思ったら、その任期は、新監督の初陣となる11月16日からのアジアプロ野球チャンピオンシップまでの「暫定監督」になるというのだ。

「その後は大会ごとに改めて監督の人選を行う方針です。井端監督は最長でも来年秋のプレミア12までの可能性が高い」とさる球界関係者がこう続ける。

「つまり、2026年のWBCは全く別の監督で臨むことになる。プレミアまでつなげれば、WBCまで1年ちょっと。ネックになっている拘束期間が短縮できるし、例えば24年いっぱいで巨人との契約が切れる原監督など、選択肢が増える。そうしたNPB側の事情もあるが、井端側の思惑も大きい」

■巨人原監督の入閣要請を毅然と断る

 井端氏は引退直後の15年秋に巨人の内野守備・走塁コーチに就任すると、高橋由伸新監督の下で岡本和の守備力を飛躍的に向上させた。これが巨人での大きな功績となっている。

「井端は3年で由伸政権が終わった後、3度目の就任となった原監督にコーチとして残るように口説かれた。原監督は2次政権時に岡本の守備力を上げられなかっただけに、『どうやって教えたんだろう? 大したもんだよね』と井端の指導力を高く評価した。それでも、井端は『由伸監督が辞めるなら自分も一緒に辞める』と首を縦に振らなかった。原監督は復帰後、『井端が来てくれなかったのが本当に残念。由伸と一緒に責任を取ると言うんだから』と周囲に漏らしつつ、そんな男気を評価してもいた。本人からすれば、生え抜きじゃない巨人に残っても、コーチ止まり。監督にはなれないと考えたのかもしれないが、“全権”を持つ原監督に迎合しない芯の強さも、球界で評価が高いところなのです」(前出の球界関係者)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  5. 5

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  1. 6

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  2. 7

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  3. 8

    メジャー挑戦組出場の追い風になるのか? 巨人岡本は「絶対に出たい。ただ…」

  4. 9

    阿部巨人かつての盟友・李承燁氏に打撃コーチ緊急打診の深層…来季首脳陣発表後にナゼ?

  5. 10

    星野監督と1週間連続の晩飯ざんまい…ハワイ自主トレ中に突然、「星野ですう~」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ