オリックス1位・横山聖哉 看護師の父は泣きながら茶碗を抱える息子に「心を鬼にした」

公開日: 更新日:

 看護師の真さんと真紀さんは共働きで、お互い夜勤は避けられない。真さんは当たり前のように子供たちを風呂に入れたり食事の面倒を見たりと、育児を分担してきたという。

 野球のサポートは一家総出で行った。真さんは上田リーグでコーチを始めると、夜勤明けでそのままグラウンドに行くことも珍しくなかった。

「お義父さんも近所に住んでいるから、よく打撃フォームをチェックしてもらいました。家の中ではバドミントンの羽根を打たせ、2人の姉と妻が熱心にトスを上げるのを手伝っていました。私はグラウンドで叱ることもあった分、家で厳しいことは言いませんでした。オンとオフを切り替えて、リラックスしていてほしかったからです」

 こう話す真さんが家でも心を鬼にしたのは横山が市立第四中(上田シニア)の3年時。進路はすでに上田西高に決まっていた。

■「親が妥協したらそこで終わり」

「当時は身長170センチほどで、線も細かったんです。本気で高校野球に打ち込むつもりなら体づくりは必須です。本人にもその意志がありました。だから、晩ご飯は米700グラムを食べることをマストにして、最初のうちはしっかりハカリで計測してから与えていました。時には満腹で苦しくて涙ぐみながら、丼を抱えていました。降参? させませんでしたよ。どれだけ心苦しくても親が妥協したらそこで終わりです。一緒に戦っている気持ちで、『自分で決めたことだろう』と、食べさせました」(同)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    マツコが股関節亜脱臼でレギュラー番組欠席…原因はやはりインドアでの“自堕落”な「動かない」生活か

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  1. 6

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  2. 7

    小泉進次郎氏8.15“朝イチ靖国参拝”は完全裏目…保守すり寄りパフォーマンスへの落胆と今後の懸念

  3. 8

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  4. 9

    「石破おろし」攻防いよいよ本格化…19日に自民選管初会合→総裁選前倒し検討開始も、国民不在は変わらず

  5. 10

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々