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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

捕手を取り巻くMLBのシビアな環境 時短ルールで盗塁増、“裏技”のフレーミングも仕方なく習得

公開日: 更新日:

 メジャーリーグでは試合時間の短縮につながる新ルールが次々に導入された結果、平均試合時間は2022年に3時間4分だったものが、昨年は2時間39分になった。

 しかし、新ルールは捕手の生存環境をさらにシビアなものにしている。昨年、導入された新ルールでピッチャーの牽制球が実質2球までに制限されたが、これは盗塁を激増させる結果になり、成功率が格段にアップした。それに泣かされたのはキャッチャーだ。昨年の平均盗塁阻止率は15.9%という情けない数字に。肩が弱くなったベテランたちは阻止率が軒並み1桁台になり、引退年齢が早まった。

 MLBの公式データでは昨年の平均盗塁阻止率は20.0%となっている。これは牽制球で刺されたケースも含んでいるためで、走者が盗塁を試みて、捕手からの送球で刺されたケースだけに限定する日本式の計算法だと、昨年の平均盗塁阻止率は15.9%まで下がってしまうのだ。

 MLBは、それまでキャッチャーの裏技だったフレーミングを重視。数年前から捕手が巧みなミットさばきでボール球をストライクとコールさせた回数をカウントし、得点換算してランキングを発表している。

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