頑なに「高卒で米挑戦」…まともに会話すらなかった大谷が翻意、日本ハムに入団決めた舞台裏

公開日: 更新日:

 本塁打王と2度のMVPという実績をひっさげ、プロスポーツ史上最高額でドジャースに移籍した大谷翔平(29)。メジャーでベーブ・ルース以来となる二刀流選手の礎を築いたのは日本ハムだろう。

大谷を獲得した当時のGMである山田正雄スカウト顧問に結婚、二刀流、その素顔などを聞いた。今回はその【第2回/全4回】。

  ◇  ◇  ◇

 ──(山田スカウト顧問の「大谷は自分で判断していく性格」という言葉を受けて)日本ハム入りも自分の意思と。

「メジャー以外行かないと言う大谷を、日本ハムがドラフトで指名した経緯がありました。お父さんにも何とか説得してもらおうと思ったんですけど、最初から『山田さん、僕にいろいろなことを言ってもダメですよ。僕からはアイツに対して何も言えない』と。

高校3年の初めに、将来、プロ野球に行くのか、大学に行くのか、アメリカに行くのかと話題になったときも、『将来のことはオレが自分で決めるから、だからオレに決めさせてくれ』とお父さんは言われたそうです。それで『おまえの人生だからそれはそれでいいんじゃないの』と返したと。『なので球団がこう言ってるからこうだと僕は言えないし、向こうも聞く耳はもたない。間には入れない』と言っていました」

 ──そのころから自分のことは自分自身で判断すると。

「お父さんの話を聞く限り、そういう感じなんでしょうね。小さいころから自分の進むべき道、やるべきことはある程度、自分で考えてやってきたんだと思いますよ。お父さんは将来のことはオレに任せてくれと言われたといいますけど、もともとそういうタイプで、それはお父さんも分かってたんじゃないでしょうかね」

 ──初めて大谷と会って話した印象は。

「本当にやりとりがなくてね(苦笑)。それで初めて会いに行ったときも、実はもう、アメリカに行くことを決めているし、会って話をしたくないという雰囲気があったもんですから。それ以降、こっちも、あまりそういう話をしたことはないんです。大渕(隆=当時のスカウトディレクターで現GM補佐兼スカウト部長)が『大谷翔平君 夢への道しるべ』という資料を作りましたけど、あのときも直接、本人には渡していません。

両親に見せたりして、両親の方から伝えてもらおうと。僕も含めて栗山(英樹=当時の監督、現チーフ・ベースボール・オフィサー)さんも大渕なんかも、大谷本人と細かい話をしたことはないんです。交渉の席でも、向こうからは何も聞いてきませんし。初めのうちは挨拶をして、こういうことになっちゃったからと。君が考えていたアメリカ行きをこっちが覆したというか、強行したわけで、ただ謝るというね。そんな状態でした」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    2026年夏の甲子園は「不作」を通り越して“凶作”…プロスカウトが指摘する異変の原因

  2. 2

    ヤンキースの「横浜・織田翔希獲得プラン」をスッパ抜く! キーマンに挙がる“日本人実業家”の名前

  3. 3

    夏の甲子園投手 プロ注目の4人をスカウト「ガチ評価」最注目の横浜・織田翔希には“意見”割れる

  4. 4

    佐藤輝明の「メジャー移籍強行突破」に現実味…“阪神残留説”も「折れるつもりはない」の声

  5. 5

    有望高校球児の進路事情に異変! 青学大は「ドラフト指名と同等の価値」「明大より上」とプロスカウト

  1. 6

    佐藤輝明「三冠王」なら年俸いくら? メジャー流出阻止へ阪神が用意する破格の条件

  2. 7

    沖縄尚学・末吉良丞は「TJ手術見込み」でもドラフト指名されるのか…プロ入り断念、大学進学のウワサも噴出

  3. 8

    日本ハム清宮幸太郎は「代打打率.625」 スタメン落ちに文句タラタラでも新庄監督の思うツボ

  4. 9

    日本ハム新庄監督に「自分に甘く他人に厳しい」の特大ブーメラン! “お気持ち表明”も非難轟々

  5. 10

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒