著者のコラム一覧
羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

トップTに並んだ古江彩佳は自滅したが…今季6勝N・コルダは絶対に倒せない「怪物」ではない

公開日: 更新日:

 N・コルダ(25)が今季6勝目を挙げた米女子ツアー「みずほアメリカズ・オープン」。大会ホステスプロの古江彩佳(23)は最終日に見せ場をつくりました。最終組のコルダとハナ・グリーンがスコアを伸ばせずにいた前半、6番のバーディーで通算12アンダーとし、トップタイに並んだのです。しかし、14番、15番でスコアを大きく崩し、優勝争いから脱落しました。

 古江はシンガポールで行われたHSBC世界選手権でも、2打リードの単独首位からスタートした最終日に75と崩れて8位に終わりました。

 国内ツアーで8勝している古江は米女子ツアーのルーキーだった2年前にはスコティッシュ女子オープンも制し、勝ち方は知っています。それでも最終日にトップに立つと普段通りのスイングができなくなる。ドライバーをフェアウエーに置いた12番(376ヤード・パー4)の第2打はピンまで99ヤード。そのショットをグリーン左奥に外してボギーとしましたが、明らかにスイングが硬かった。

 ミスを誘ったのは、同ツアーの選手層の厚さを肌で感じ、ライバルたちの強さ、凄さを目の当たりにしてきたからでしょう。国内と同じようなプレーをしていては勝てないことはわかっている。「絶対にピンに寄せなければ……」という思いが、筋肉の動きを妨げる。そうなると、トッププロでも100ヤード以内のショットがピンに絡まない。ゴルフがメンタルのスポーツといわれるゆえんです。

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