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春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

プーチン大統領がパリ大会後に“独自世界規模大会開催”の絵空事…愛憎相半ばする五輪への思い

公開日: 更新日:

 プーチン大統領パリ五輪後の9月に、ロシアで「フレンドシップゲームズ」を開催すると意気軒高である。オリンピックは好きだが、国際オリンピック委員会(IOC)が憎いプーチンのアンビバレンス(愛憎併存)が顕現したとみる。

 柔道家であり、オリンピックファンであったプーチンは講道館柔道から名誉6段を授かり、IOCからは最高位勲章オリンピックオーダー金賞を賜っている。ウクライナに侵攻し、オリンピック休戦を破った廉で後者は剥奪されたが、五輪愛がくすぶっているようだ。

 パリ五輪への参加について、IOCがロシアとベラルーシの選手に中立な個人としての参加の道を開いたが、国名も国旗も国歌も使えないと聞いたロシア大統領は、「IOCは五輪創始者クーベルタンの初心を歪曲している。スポーツは単に記録を樹立することが目的ではない。人々を結びつけることでもある。オリンピック運動はこの役割を放棄した」と痛烈に批判し、2022年当初はブリックス(BRICS)中心の国際競技会を提唱していたが、昨年末には全世界規模の大会を目指し、自らが真の五輪精神継承者だと言わんばかりの行動に出た。

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