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鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

選手も球団経営者も注目 メジャーリーグと米副大統領カマラ・ハリスの浅からぬ関係

公開日: 更新日:

 2019年8月にCNNが行った大統領候補による討論会ではドジャースの帽子をかぶって登場しており、カリフォルニア州選出の上院議員でもあったことを視聴者に印象付けるなど、球界との関わりを積極的に強調している。

 さらに、2022年9月にマイナーリーグの選手が大リーグの選手会に加入することが可能になると、「長年、加入を訴えてきた選手や選手会指導者の努力のたまものである」と選手会側を支持する姿勢を鮮明にしている。

 大リーグ機構はマイナーリーグ選手の選手会への加盟を巡って否定的な態度を取り続けていた。しかし、政界を含む多方面からの圧力を受けて方針を変更した経緯がある。

 こうした圧力のひとつがハリスのような政権中枢の人物に求められるのも、大企業の経営者との関係を重視する共和党と、労働組合を重要な支持母体とする民主党という違いを考えれば当然のことだろう。

 今年11月5日の投票が終わるまで誰が大統領選挙の勝者となるかは分からない。それでもハリスの存在は、選手にとっても球団経営者にとっても、新たな注目の対象になったことは間違いないのである。

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