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菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

「50-50」の大谷もビックリ?世界の王貞治がやってのけた「パーフェクトスチール」

公開日: 更新日:

 ドジャース大谷翔平の「50-50」(フィフティー・フィフティー)が2024年度の新語・流行語大賞にノミネートされた。本塁打と盗塁の数だが、メジャーの長い歴史でも史上初の快挙。最終的に「54-59」まで積み上げた。ホームラン打者が多くのスチールをしたというのがミソだ。

 ホームラン打者といえば、通算868本の王貞治。この希代のスラッガーがなんと1試合の中で二、三、本盗を成功させていたのだから驚く。

 ときは1961(昭和36)年5月18日。入団3年目、後楽園球場での国鉄スワローズ(現ヤクルト)戦だった。

「2番・一塁」で先発出場し、三回に安打で出塁すると、すぐに二盗。次打者の二ゴロで三塁へ進んだ。

 続く長嶋茂雄は四球を選び一、三塁。5番打者のカウントが2-2になったところで長嶋が二塁へ走り、捕手の二塁送球を見て王がホームインした。歴史的なONダブルスチールである。

 王は四回にも二塁打を放つと左投手のモーションを盗んで三盗。1試合二、三、本盗をやってのけたのである。

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