大谷の躍動にニューヨーカー悲鳴…ドジャースは名門ヤンキースに大差つけ米球界の新盟主に

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NYメディアのバッシング

 エースのコール(34)は先週、右肘靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受けて今季絶望。コールは昨オフ、今季以降の契約をいったん破棄したものの、ヤンキースが4年216億円で再契約して引き留めたばかり。昨年も右肘の炎症で出遅れているだけに、「ヤンキースはなぜ、わざわざ大金を払って再契約する必要があったのか?」とニューヨークメディアにたたかれている。

 昨年、15勝して新人王を獲得したヒル(26)は右広背筋痛のため6週間ノースローで開幕絶望。通算429本塁打のスタントン(35)は両肘痛で開幕どころか、復帰のメドすら立っていない。

「ヤンキースのキャンプやスプリングトレーニングを取材するメディアの数は、同じフロリダにいるメッツより少ないくらい。ヤンキースの注目度がここまで下がったのは記憶にない」(同)

 ヤンキースは大谷が2017年のポスティングでエンゼルスを選んだ際、面談に進めずヒジ鉄を食らったのがケチの付き始め。本塁打王を獲得してFAになった23年オフは争奪戦にも加わらなかった。「球団内に投打の二刀流を使いこなすだけのプランがなかったから」(ア・リーグのスカウト)といわれる。大谷はヤンキースが獲得に乗り出していた山本由伸(26)のドジャース入りにもかかわっていた。

 一方のドジャースは昨年のワールドシリーズでヤンキースを下して4年ぶりの世界一に。大谷の活躍があればこそだ。オフもサイ・ヤング賞2度のスネル(32)を筆頭に後払い契約を連発して実力あるスター選手をかき集めているのは大谷の獲得が大きい。

 1000億円超契約の97%が後払いなのは、それだけ借金を抱えているのと一緒。大谷獲得に山ほどつくった借金を返済するためには、さらなる借金を重ねて勝ち続けることによって営業面の利益を上げ続ける以外に方法がないからだ。ドジャースの後払いは総額1600億円超に膨れ上がったともいわれる。グラウンドでの活躍はもちろん、結果として大谷はチーム編成にも大きく貢献しているのだ。

 メジャーきっての老舗名門球団であるヤンキースの斜陽化と、ドジャースが米球界の新たな盟主になった裏には大谷の存在がある。ニューヨーカーの悲鳴が聞こえてくるようだ。

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