巨人のW懸案「ポスト岡本和真&坂本勇人」を一気に解決する2つの原石 ともにパワーは超メジャー級
ソフトバンクの城島健司CBOによれば、ファンを驚かせた12日の交換トレードは、「ジャイアンツさんの方からどうしてもリチャード選手を獲得したいという話が先にありました」という。
巨人の阿部慎之助監督が、チームの最有望株とされた秋広優人に実績ある左腕リリーバーの大江竜聖をセットにしてまで、“二軍の帝王”“未完の大器”と揶揄された砂川リチャード(25)を求めたのにはこんな理由がある。
さる巨人OBがこう言った。
「二軍で5年連続本塁打王を獲得しているとはいえ、一軍では通算打率.160、10本塁打、27打点。プロ8年目となっても一軍クラスの投手のスピード、変化球のキレに対応できなかった。それでも王会長がその素材に惚れ込み、師匠の山川がパワーと飛距離は超メジャー級と太鼓判を押す潜在能力は本物。阿部監督が出血覚悟でリチャードの覚醒に賭けたのは、『ポスト岡本』を考えてのことなのは間違いない」
トレードの引き金を引いたのは、4番・岡本和真(28)の左肘靱帯損傷による長期離脱の緊急事態だったが、それがなくとも早ければ今オフにもポスティングによるメジャー挑戦がウワサされる主砲の後釜探しは、阿部監督にとって重大な懸案事項だった。今、チームの支配下選手を見回しても、年間30発以上の可能性を秘める右の大砲候補は皆無と言っていい状況で、仮に確率は低い原石であっても、その候補を確保する必要があったということだ。