ドジャース大谷 本塁打量産に向けて克服したい長尺バットの“副作用”…厳しい内角攻めへの対応がカギ
表情は明るかった。
日本時間16日のアスレチックス戦で今季初の1試合2本塁打、今季最多の6打点をマークしたドジャースの大谷翔平(30)のことだ。
外角のチェンジアップにバットをうまく合わせ、逆方向に高々と放物線を描いた1本目とは対照的に、2本目は低めのシンカーを打球角度21度の弾丸ライナーでバックスクリーン左へ。2本目を放った直後のベンチでは満面の笑みを浮かべ、興奮気味に同僚と会話を交わすなど、会心の一打といわんばかりだった。
15本塁打で再びリーグトップに並んだ大谷は今季、長尺バットを使用し、重さも若干増えているという。遠心力を使うことで、飛距離や打球速度の向上を目指しているわけだが、長いバットには“副作用”もある。
MLBのデータ分析サイト「Baseball savant」によれば、今季の平均コンタクトポイントはホームベースから投手寄りに約1.3センチ。マイナス約6.1センチだった昨季より約7.4センチも前になっている。長いバットはただでさえ操作が難しくなるうえ、ボールに差し込まれないよう、ミートポイントを前にする必要がある。結果、大谷の長所だった「ボールを手元まで引き付けて広角に打ち分けること」が難しくなったのは確かだ。