ドジャース大谷 本塁打量産に向けて克服したい長尺バットの“副作用”…厳しい内角攻めへの対応がカギ
その結果、16日現在で右方向へ引っ張った打球は昨季よりも約11%増えた。本塁打も16日のアスレチックス戦前の段階で左方向に打ったのは3月27日のタイガース戦で放った2号ソロの1本のみ(右方向は計7本)。
打球方向の偏りを巡っては、大谷が昨季のワールドシリーズで左肩を脱臼、オフに関節唇損傷の修復手術を受けたことが影響しているとの見方もある。米特派員の一人はこう指摘する。
「左方向へ強い打球を打つには、インパクトの瞬間、左手で強く押し込まなければならない。これが負担になるのではないか。左手を強く使うのが苦痛なので、あえてポイントを前に置いている。その結果、中堅から右翼方向への打球が多いのでしょう」
そんな中、5月に入って13試合で8本塁打と大当たりである。
「打球方向はさておき、もともと大谷はスイング速度が速いうえ、芯で捉える確率も高い。今季は打球角度こそ若干下がってはいるものの、長尺バットの成果もあってか、スイング速度、ハードヒット率が増加している。これで逆方向に本塁打が出始めれば、最終的には54本だった昨季の本塁打数を上回る可能性もある」(某アナリスト)