横浜高では「100試合に1回」のプレーまで練習させてきた。たとえば…
中継した内野手は、通常なら左向き、つまり一塁側から振り返って二塁へ送球するが、これは逆。あえて右回りで二塁へ投げる。三塁走者を目で牽制しなければならないからだ。
走塁練習は一塁が週1回、二塁が週3回、三塁が週1回。なぜ二塁が多いかというと、二塁走者の三遊間への打球の判断が最も難しいプレーだからだ。遊撃手が捕れる打球を抜けたと判断し、走ってしまえば三塁で刺される。しかし、抜ける打球を遊ゴロだと思ってスタートを切れなければ三塁でストップ。1点は入らない。もちろん、打球の速さは関係してくるが、目安は走者の右(手)側「10メートル」。ここに飛んだ打球は三遊間のど真ん中。遊撃手は打球に追いつけず、左翼に抜けることが多い。
私生活でも訓練はできる。横浜高校の教室の前と後ろの出入り口は約10メートル。日頃からこの「10メートル」の感覚をつかむことが大事なのだ。