木佐貫洋の"生真面目さ"に私は面食い、野球以外の天職は銀行員しかないと確信した

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「次は最多勝狙いかな?」

「タイトルについては慎重に前向きに検討する所存です。はい」

 一瞬耳を疑った。わざと「レトロ」を演出しているのかと思ったが木佐貫は真顔だった。放送謝礼を渡すと「源泉の処理は、こちらでやらなくていいんでしょうか?」と聞いてきた。この時私はこの男の野球以外の天職は「銀行員」しかないと確信したものだ。

 さすがに今は「少し普通」になったが、今度は無類の漫画オタクになってしまった。少年漫画のスポコンから政財界の暴露作品まで守備範囲は広い。移動中の新幹線では、熟睡する同僚を尻目にむさぼるようにコミック雑誌を読みふける。

 同期の久保も「木佐貫の雨天中止の暇つぶしはズバリ、漫画喫茶ですね」と認めるほど。作品に登場する主人公の名前とキャラは常にチェックし、相手球団の打者よりも知っている。

 漫画好きはマウンドにも及んでいる。試合中のマウンドで木佐貫の口元がピクピク動いているのをご存じだろうか。その理由を知って私は開いた口が塞がらなかった。

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