だから山田久志監督とは決別した 「殴って辞めたろうかな」妻に相談すると…
「みんな必死になってつなごうとチャンスを作るのに、どこかでブツッと切ってしまう。使う俺が悪いんだけど、チームを奈落の底へ落としてしまう選手がいる。まるで、お通夜みたいだ」
俺を名指しにしたわけではない。でも、間違いなく俺のことを言っている。エラーをした英智じゃない。俺が打っていればエラーもなかったのだから。
「監督を殴って辞めたろうかな」
妻にそう言うと、「子供のことも考えてよ」と一蹴された。おっしゃる通りだけど、モヤモヤした気持ちは消えなかった。
試合前、練習中のグラウンドで山田監督に直接「あれは自分のことですよね?俺だってハッキリ名指しで言ってくださいよ」とお願いした。ワガママだということは分かっていた。でも、山田監督はシレッとこう言った。
「いや、おまえとは限らんぞ」
ああ、もうこの人とは無理だ、信頼関係を築くことはできない。そう悟った。打てない自分が悪いが、言いたいことがあるなら面と向かって言ってほしい。なのにメディアを通して批判したうえ、直接問いただしたら言葉を濁すなんて……。星野仙一監督だったらきっと俺のワガママを受け止めてくれたはずだ。その後、再び二軍落ち。山田監督とはこのとき以来、言葉をかわすことはなかった。


















