「闘志が萎えちゃったんだ」中日移籍1年目、大島康徳に三塁の定位置を譲った理由
立大入学時、土井や山口に抱いたような反骨心は雲散霧消していた。結局、森本はシーズンを終わって49試合の出場に止まり、レギュラー三塁手は不安定な守備ながら大島が定着することになった。
一方、複数トレードで森本に代わって阪急の正三塁手となった島谷金二はパ・リーグに移籍して覚醒。初の3割をマークし、首位打者は逃したが.325、本塁打22本で自己最高の成績を挙げる。さらに、中日から阪急に移籍した稲葉光雄投手は、前年の3勝7敗から17勝6敗と、5年ぶりの二桁勝利で復活。勝率1位のタイトルまで獲得した。逆に、阪急から中日に移籍した戸田善紀投手は、前年に12勝5敗を挙げ、ノーヒットノーランも達成していたが、6勝7敗に終わった。
あまりにも対照的な移籍選手の成績の差に、「この大型トレードは阪急にとっては大成功だったが、中日にとっては失敗」と批判されることになる。
(中村素至/ノンフィクションライター)



















