「食の戦争」鈴木宣弘著

公開日: 更新日:

 米国の食料安全保障戦略

 日本の「食」をめぐる危機的状況を伝え、その処方箋を説いたリポート。




 食料が世界をコントロールするための一番安い武器だと認識しているアメリカは、徹底した食料戦略で食料輸出国になっている。08年に深刻化した世界食料危機も実は、干ばつによる不作の影響というよりは、このアメリカの戦略による人災の側面が強かったという。その食料危機を解説しながら、貿易自由化の徹底が食料安全保障にどのような影響を及ぼすかを考察。その他、遺伝子組み換え農産物やBST(牛成長ホルモン)の危険性、TPP問題まで。アメリカの食料戦略に既に取り込まれた日本の現状を告発し、国家戦略の再構築を提言する。
(文藝春秋 710円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール