「ネット依存症」樋口進氏

公開日: 更新日:

■「人とのつながりを満たしてくれるネット上のオンラインゲームは一度はまると抜けるのが難しい」

 アルコールや薬物依存症の治療で有名な久里浜医療センターには最近、10代の若者と親が訪れることが多くなったという。そこの院長を務め、「ネット依存症治療専門外来」を始めた著者は、こう警告する。

「スマホばかり操作している夫に妻が耐えられず夫婦破綻になるケースもありますが、ネット依存症のほとんどは中学生、高校生であるのが特徴です。本人も周囲も、部屋にこもってゲームに熱中しているだけ、と高をくくって深刻に受け止めないことが多いのですが、成長段階にある彼ら、彼女たちに、将来どのような影響が表れるのか未知数であるだけに、問題は深刻です」

■今のゲームは昔のゲームとは様変わり

 ある少年は、ネットのオンラインゲームに夢中になり、夕食のあとも一晩中やるようになった。朝は眠くて起きられず、学校に行けなくなり、昼間は眠って夜はゲームという生活に陥り、次第に、食事をする時間も惜しくなり、栄養失調になってしまった。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋