「完全履歴消去マニュアル」 フランク・M・アハーン、アイリーン・C・ホラン著、寺西のぶ子訳

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■“行方のくらまし方”教えます

 フランク・M・アハーン、アイリーン・C・ホラン著、寺西のぶ子訳「完全履歴消去マニュアル」(河出書房新社 1600円)の原題は、「How to Disappear」、すなわち“行方のくらまし方”。債務不履行者や裁判の証人として召喚されている者、かつて罪を犯した者が、社会から自分の形跡を消して行方をくらますための方法が記されている。

 ごく普通の生活を送っている自分には関係ないと感じるかもしれないが、個人情報の扱われ方に不安を感じている人にも役立つ内容となっている。何しろ今、あらゆるショップのお客さまカードやポイントカードには、当たり前のように住所と電話番号、メールアドレスまで記入を求められる。あげくの果てには趣味や好きな食べ物、ペットの名前まで記す欄があったりもする。これらの個人情報を、無防備にさらけ出してよいものだろうか。
 著者は以前、依頼を受けてターゲットの個人情報を暴く「スキップ・トレーシング」をなりわいとしていた。その経験を生かし、今はプライバシーコンサルタントとして活動しているのだという。社会から行方をくらますには、3つのプロセスが必要だ。まずは「ミスインフォメーション」。自分に関する情報を探し、根気強く消去する。財布の中のカード類、家電の保証書などを徹底的に洗い出し、解約や消去の手続きを取るのだ。

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