「海よ、やすらかに」喜多嶋隆著

公開日: 更新日:

■シロギスの大量死に隠された陰謀

 ハワイ大学海洋生物研究所の研究員で魚類保護官でもある浩美に、実家のある藤沢市の市役所から協力要請が舞い込む。片瀬海岸に大量死したシロギスが打ち上げられているというのだ。原発事故の影響が心配されたが、水産技術センターで検査しても原因は分からないという。市役所の担当者に泣きつかれ帰国した浩美は、海に出て調査を続けるが、シロギスの死因は分からない。そんな中、水産技術センターの職員が極秘に浩美に接触してきた。彼の話に疑問を抱き、センターに忍び込んだ浩美は、検査のためにセンターに運び込まれたシロギスが、浜辺に打ち上げられたものと別物だったことを知る。

 日本の漁業と食の問題に迫る海洋サスペンス。
(KADOKAWA 1600円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波