「つながる図書館」猪谷千香著

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 図書館とは本を読み、借りるところというだけの認識はもう古い。いまや24時間貸し出しOKというコンビニなみの図書館もあれば田舎町なのにカフェと一体化したオシャレな図書館もある。Jリーグのチームと連携する図書館もあれば合コンを企画する地元図書館もある。そんな公共図書館の今を取材してリポートしたのが本書。

 先駆的事例として紹介されているのが「本の街」神保町のすぐそばにある千代田区図書館。ビジネスマン向けの夜間サービスをうたって07年にリニューアル開館。首都圏の大図書館の大胆な改革がその後の流れを決定づけたようだ。ほかに長野県小布施町の「まちとしょテラソ」や東京都武蔵野市の「武蔵野プレイス」などユニークな例をくわしく紹介。

 また近年、図書館への批判として浮上した「無料貸本屋」問題や、県立と市立の図書館が近すぎるというので廃館まで取りざたされた例などもくわしく実例とともに解説する。同じ佐賀県で隣接する伊万里市民図書館と武雄市図書館が正反対のやり方で問題提起したことを取り上げた章も読みでがある。
(筑摩書房 780円)

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