「メガ! 巨大技術の現場へ、ゴー」成毛眞著

公開日: 更新日:

「こんな時代だからこそ、デッカいもの、見ようぜ!」を合言葉に、日常生活ではちょっとお目にかかれない巨大技術の現場を訪ね歩いたルポ。

 まずは先日、全線開通した「首都高速中央環状線」。工事中だった2013年秋、大橋ジャンクション(JCT)から大井JCTまでをトンネルでつなぐ品川線部分の工事現場に潜入した。

 外径12.55メートルと9.7メートルの2つのシールドマシンで掘削した2本のトンネルをつないで断面が楕円状の1本のトンネルを造る。地上への影響を最小限に抑えるため、資材を狭い縦穴から地下に運び込んで行う「非開削」工法で造られたトンネルは、8.4キロを掘っても誤差は数ミリという精緻さだ。

 一方、京浜工業地帯の人工島・扇島にある東京ガスのLNG(液化天然ガス)タンク「扇島4号」は、容量25万キロリットルと世界最大で、10万世帯が消費するガスの3年分に相当する。稼働したために今はもう見ることができないその内部は、気密性を確保するためにステンレス製のメンブレン(膜)が張り巡らされ、光輝く王宮のようだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞