• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「八月の光・あとかた」朽木祥著

 その日の朝、真知子は出征中の夫に供えた「陰膳が落ちた」ことを理由に勤労奉仕を休むと言い出す。真知子は橘川さんとともに産業奨励館(後の原爆ドーム)近くの郵便局で勤労奉仕をしていた。昔から、災いの予兆を言い当ててきた真知子を無理強いする者はいない。

 13歳の娘・昭子は、祖母のタツに頼まれ、登校途中に橘川さんの家に寄り母が休むことを伝える。駅で汽車を待っていると、強烈な光に叩かれ、気が付くと線路に吹き飛ばされていた。何が起きたかも分からずその場から逃げ出した昭子は、川に向かって歩く人であって人でなくなってしまった人々の行列を目にする。(「雛の顔」)

 原爆投下直後のヒロシマを生き残った人々の視点から描いた連作集。(小学館 540円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「言論の自由がない」D.スペクターさん東京五輪狂騒に苦言

  2. 2

    小池都知事の沖縄入り 狙いは二階“大幹事長”に媚び売りか

  3. 3

    「まだ監督じゃない」発言で騒動に…渦中の中畑清氏を直撃

  4. 4

    沖縄県知事選で“黒歴史”隠し 佐喜真候補にもう一つの疑惑

  5. 5

    突然の“密室”夕食会…安倍首相はトランプに何を飲まされた

  6. 6

    データ分析室も機能せず…巨人に“天敵投手”続々の真犯人

  7. 7

    豊漁が一転、不漁に…サンマは北海道地震を知っていたのか

  8. 8

    悪いのは告発女性? バナナ日村「淫行」同情論への違和感

  9. 9

    ベンチの焦りが選手に伝染 今季巨人のBクラス争いは必然

  10. 10

    ファン心配…築地「吉野家1号店」営業終了で店長はどこへ

もっと見る