「エラい人にはウソがある」 パオロ・マッツァリーノ著

公開日: 更新日:

 孔子といえば反射的に「論語」を思い浮かべるが、実はこれは孔子の著作ではなく、弟子が書いた孔子の言行録なのだ。法律に関する最高責任者に抜擢されたというサクセスストーリーも捏造である可能性が高い。日本で最初に孔子を紹介したのは「今昔物語」だが、実は孔子をバカにしている。馬が垣根から首を出しているのを見て、孔子が「牛がいる」と言うので弟子が首をかしげると、「午」という字の上に首が出れば「牛」になると、ほとんどおやじギャグのようなことを言ったというトホホなエピソードが紹介されているのだ。〈ありのままの孔子〉の姿を教えてくれるウンチク本。(さくら舎 1400円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒