「くらべてわかる きのこ」大作晃一写真 吹春俊光監修

公開日: 更新日:

 森の中で出合うきのこは、アウトドアが好きな人にとっての永遠のテーマではなかろうか。食用に限りなく似ていたり、食べてくださいと言わんばかりに姿かたちでアピールされたり。しかし、万が一を考えては伸ばした手を引っ込めることの繰り返し。そして、誰もがきのこの達人になりたいと密かに野望を抱きながら、こんな悩みに答えてくれる分かりやすい図鑑があったならと思っているはずだ。

 そんな人たちの山歩き、里山歩きのお供にぴったりなのが、日本でよく目にする主なきのこ約440種類を似た種類ごとに原寸大カラー写真で紹介する本書だ。

 きのこに興味はなくとも「ベニテングタケ」があの愛くるしい容姿と裏腹に食べてはいけないことはよく知られている。しかし、同じテングタケ科の「タマゴタケ」は食べることができる。

 シルエットは似ているが、傘のいぼや、前者は傘裏のひだや柄が白いのに対し、後者は黄色を帯びていることなど、微妙な違いがあり、本書を手に見比べればそう間違えることもなさそうだ。

 ところがさらに「タマゴタケモドキ」なるきのこがあり、その名の通り「タマゴタケ」にそっくりなのだが、こちらは死亡例があるほどの毒性を備えていると、ややこしい。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  4. 4

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  5. 5

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  4. 9

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 10

    ドジャースに激震!大谷翔平の“尻拭い役”まさかの離脱…救援陣の大穴はどれだけ打っても埋まらず