「くらべてわかる きのこ」大作晃一写真 吹春俊光監修

公開日: 更新日:

 土が肥えているところなら場所を選ばず生えるウラベニカサ科のオオフクロタケなどは、科が異なるが茶色い傘にすらりとした形が毒性のある「オオツルタケ」や「コテングタケモドキ」などとそっくりで、さらにややこしい。

 他にも、森の緑の中でひときわ目を引く真っ白でいかにも清廉な容姿ながら「ドクツルタケ」というその名の通り邪悪なきのこもあれば、シイなどの古木に生える暗赤色の「カンゾウタケ」や、全身が紫を帯びた黒色の「ムラサキフウセンタケ」などのようにいかにも毒々しい色を放っているのに食べられるきのこなど。

 まず、一見しただけできのこを判断してはならないことを肝に銘じる。

 もちろん、きのこの楽しみは、食べられるか食べられないかだけではない。暗闇で妖しい光を放つ発光性の「ヤコウタケ」などの面白きのこも紹介。

 きのこを見分ける基本知識やコツなどの解説もあり、とても心強い一冊なのだが、実は日本には1万種類ものきのこがあると推測され、そのうち名前がついているものは3分の1くらいしかないとか。確実に判断できないものはむやみに食べてはならない。毒きのこをすべて見分けられる方法はないので、ひとつずつ確実に覚えていくしかないそうだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景