「『30万人都市』が日本を救う!」田中秀臣編

公開日: 更新日:

 日本経済復活の処方箋を論じた鼎談集。

 日本経済の現状は、国内的には消費税増税による経済失速という「国内不均衡」、国外では中国のバブル崩壊など国際経済縮小の危機という「国際不均衡」の状態に直面していると総括。このような経済不安定化の中で、日本経済が復活するためにデフレ脱却と連動する形で地方経済の再構築が不可欠であると論者らは指摘する。安倍政権が掲げる「地方創生」や財政出動は、旧来型の公共事業依存、あるいはばらまき政策への回帰にすぎないのではないかと批判。その上で、東京から地方郡部へ、ではなく、東京と地方郡部から中核市・政令市へ人口を分散する「30万人都市の創生」のために資本とインフラを集中すべきと提言する。(藤原書店 1600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘