「60t(トゥルー)とf(フォルス)の境界線」石川智健著

公開日: 更新日:

 警視庁捜査1課の刑事だった有馬は、定年目前に誤判対策室に出向。死刑囚が拘置所で無罪を訴え続けている場合、事件を再捜査する新組織で、検察官の春名と弁護士の世良とともに働き始める。

 仕事に身が入らない有馬だが、ある日、行きつけの小料理屋の女将から、客が自分は人をヤッたことがあり、その件で無実の人間が逮捕され死刑囚になっていると連れの客に話しているのを耳にしたと聞く。資料を調べると、4年前に起きた母子3人が犠牲になった強盗殺人事件が浮かぶ。事件では犯人として古内という男の死刑が確定していた。取り調べ映像を見た有馬は、冤罪を確信。春名らと事件を調べ始める。新しいタイプの法廷ミステリー。

(講談社 1650円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁