著者のコラム一覧
香山リカ精神科医・立教大学現代心理学部映像身体学科教授

1960年、北海道生まれ。東京医科大卒。NHKラジオ「香山リカのココロの美容液」パーソナリティー。著書に「執着 生きづらさの正体」ほか多数。

こんな人が私の診療室を訪れたら、迷わず認知療法を

公開日: 更新日:

 それ以来、総理は「弱いものを応援する」という気持ちで闘ってきた、というのだから仰天だ。ではなぜ、女性や若者など社会的弱者の声を代弁している辻元清美議員に野次を飛ばしたりするのか。それは「安倍さんにとって辻元議員というのは、いわゆる“ケミストリー(相性)”の合わない議員の一人」だからだそうだ。そうか、フェイスブックで「論外」と切り捨てられたことのある私ともケミストリーが合わないんだな。

 それにしても、自分たちが弱者であり少数派であると考え、自分こそが“巨悪”みたいなものと闘っていると思っているなら、それはあまりに自己認識や情報の受け取り方がゆがんでいるとは言えないだろうか。万が一、こういう人が診察室を訪れたら、私は迷わず認知療法へと導入する。あ、こんなこと言うと、また「心の病だとレッテル貼られた!」と怒られちゃうかな。(PHP研究所 925円+税)


【連載】香山クリニックのしなやか本棚

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    草間リチャード敬太容疑者が逮捕…コンビニバイトと掛け持ちの苦労人だったが横山裕のセレクトに難あり?

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  4. 4

    俺と巨人ガルベスの大乱闘の一部始終…落合博満さんのヘッドロックには気を失いかけた

  5. 5

    マエケンの「DeNA入り」が急浮上! 古巣広島まさかのNO、巨人はマー君が足かせで動けず

  1. 6

    まさかの故障で失意の最中「お前はラッキー」…トシさんの言葉がなければ今の俺はいない

  2. 7

    DeNA次期監督候補に谷繁元信氏が浮上…南場智子オーナーのイチオシ、本人も願ったりかなったり

  3. 8

    米倉涼子の"体調問題"が各界に波紋…空白の1カ月間に一体何が? ドラマ降板情報も

  4. 9

    参政党の党勢拡大に早くも陰り…「聖地」加賀市で“親密”現職市長が惨敗落選の波乱

  5. 10

    公明党が「自民との連立離脱も辞さず」の背景…まさかの“国政撤退”もあり得る深刻事情