「言い訳だらけの人生」平安寿子著

公開日: 更新日:

 家電メーカーに勤務する修司は、49歳の誕生日を迎えた。バブル入社組の課長補佐だが、もう昇進や役職に興味も湧かない。

 そんなある日、中学時代の友人・和彦から「徳市じいさんが死んだ」と聞く。98歳だったという。徳市じいさんは、修司たちが暮らすニュータウンの裏山で、周囲との交流を避け、仙人のように暮らしていた変人だ。中学1年のとき、裏山へ探検にでかけて以来、和彦と修司、そして弟分の達也の3人は、じいさんの家に入りびたり、遊んでいた。和彦は、娘が遺骨の引き取りを拒否したじいさんの葬式をあの裏山でやるので参列して欲しいと修司を誘う。

 秘密の場所の思い出を共有する3人の中年男を主人公にした長編小説。
(光文社 1500円+税)


【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も