• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「マチネの終わりに」平野啓一郎著

 新聞連載中から評判を呼び、終了時には「マチネロス」なる言葉が飛び交ったほどの話題作。

 天才クラシックギタリストの蒔野聡史が運命の女性と出会ったのは、デビュー20周年記念コンサートの終演後。その女性、小峰洋子はフランスの通信社に勤めるジャーナリストで、38歳の蒔野より2つ年上。2人は出会った瞬間から互いに引かれ合う。

 しかし、どちらも40代にさしかかり大きな転機を迎えていた。蒔野はこれまでの音楽家人生で初めてスランプに直面。洋子は本来の自分に立ち返るべく、バグダッド陥落後の混乱するイラク取材を志願する。

 その間、蒔野と洋子はメールで相手のかけがえのなさを確認し合う。洋子にはアメリカ人の婚約者がいたが、パリで蒔野と再会したことで婚約解消を決意。2人の新たな生活が始まるかに思えたが、運命の残酷ないたずらによって2人は引き裂かれてしまう――。

 別れてもなお互いを求め合う2人が、ラストで再会するシーンは感動的で大いなるカタルシスをもたらしてくれる。成熟さに満ちた恋愛小説。(毎日新聞出版 1700円+税)



日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    関西圏から勧誘 花咲徳栄の岩井監督に聞く「選手集め」

  2. 2

    12年を経て…リア・ディゾンが明かした「黒船」の重圧と今

  3. 3

    国会議員は7割支持でも…安倍首相を襲う「地方票」の乱

  4. 4

    秋田・金足農の中泉監督が語る 球児の体力と練習の今昔

  5. 5

    逸材ゴロゴロ 夏の甲子園“契約金1億円”ドラ1候補7人の名前

  6. 6

    広島・丸と西武・浅村めぐり…巨・神でFA補強争奪戦が勃発

  7. 7

    スパイ容疑で拘束 北朝鮮に通った39歳日本人男性の行状

  8. 8

    安倍3選確実といわれる総裁選で国民に問われていること

  9. 9

    根尾、藤原だけじゃない 大阪桐蔭ドラフト候補10人の秘密

  10. 10

    【漁業権開放】漁村の資源管理が混乱 生活基盤が崩壊する

もっと見る