「ブラックバイト学生が危ない」今野晴貴著

公開日: 更新日:

 長時間労働や連続勤務、商品の買い取りノルマなど、アルバイトの過重労働が広がっている。学生を食いつぶす、こうした「ブラックバイト」の実態に迫る警世の書。

 飲食店で当初は週4日6時間の契約で働き始めたAさんは、やがて朝10時から26時まで働かされ、大学にも通えなくなってしまった。退職を申し出ると、脅されたり、損害賠償を請求されたりと追い詰められていったという。これは名も知れぬ企業の特殊な例ではなく、大規模チェーン店でも頻繁に起きているそうだ。多くの事例を検証しながら、学生を酷使せざるをえない企業側の事情や、ブラックバイトに絡めとられる若者たちの家庭事情や意識を分析し、その対策法を提示する。(岩波書店 820円+税)

【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方