「紙の建築 行動する」坂茂著

公開日: 更新日:

 著者は世界でも類を見ない「紙の建築」を実用化した建築家。紙の建築とは紙管を構造物として使う建築で、氏は恒久建築物や震災後の仮設建築物として世界各地で避難民を支援してきた。そんな氏が紙の建築に対する思いをつづったエッセー。

 紙の建築の発想のはじまりは「もったいない」という気持ちからだった。当初は仮設や小規模建築で実験的に開発。そして建築基準法の認定を受けるために必要のない別荘を建てて1993年に認定を取得する。95年の阪神大震災での「紙の教会」や仮設住宅となる「紙のログハウス」など被災地で携わった建築をはじめ、これまで世に送り出してきた作品を振り返りながら、建築の社会的使命を語る。(岩波書店 1360円+税)

【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が