「天文学者たちの江戸時代」嘉数次人著

公開日: 更新日:

 日本の天文学の大転換点となった江戸時代の天文学者たちの業績やその人生を紹介する江戸科学エッセー。 

 中国の暦を輸入して使っていた日本は、862年に宣明暦を輸入、施行して以来、それまで行っていた改暦を行わず江戸時代に突入。17世紀の終わりに新しい暦が編纂され、約800年ぶりとなる改暦が実施される。その暦編纂の中心人物だった渋川春海をはじめ、改暦を断行するため自ら天文の観測も手掛け、西洋天文学を紹介した中国の書物群「漢訳天文書」の輸入を命じた徳川吉宗、その漢訳天文書によって新しい宇宙観を確立した麻田剛立など。

 はるかなる宇宙に思いを馳せた先人たちの人生とその思索の過程をたどる。(筑摩書房 780円+税)


【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?