「『海道東征』への道」新保祐司著

公開日: 更新日:

 2015年11月下旬、北原白秋作詞、「海ゆかば」の作曲者である信時潔作曲の交声曲(カンタータ)「海道東征」の演奏会が行われた。この曲は神武天皇の東征を題材として、昭和15年、「紀元2600年」の奉祝曲として作られたものだった。戦前は盛んに演奏されたが、戦後は封印されてきた。

 ところが、最近、島木健作ら「誤解されてきた人物」が取りあげられる動きがあり、信時潔にも光が当てられるようになった。帝政ロシアの圧政下で作られ、第二の国歌のように歌われているフィンランドの「フィンランディア」のように、「海道東征」も扱われるべきではないか。日本社会の精神史を考察した一冊。(藤原書店 2800円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メジャー野球もチクリと イチロー引退会見で露呈した本音

  2. 2

    竹田JOC会長が仏当局の聴取に「黒塗り」報告書提出のア然

  3. 3

    事実上のクビ…イチロー現役引退の裏にマリナーズとの暗闘

  4. 4

    有村架純「ひよっこ」は「サザエさん」「渡鬼」になれるか

  5. 5

    MC復帰でバッシングも想定内? 河野景子の“したたか”戦略

  6. 6

    新元号の有力候補やはり「安」が? すでに皇太子に提示か

  7. 7

    作家・吉川潮氏が分析 イチロー引退会見で感じた“不快感”

  8. 8

    「おおらかにやりたいが…」元“満塁男”駒田徳広さんの葛藤

  9. 9

    初版1万7000部も実売は…河野景子の“暴露本”売れてるの?

  10. 10

    ロケット団・三浦昌朗が明かす「死ぬしかない」と涙した夜

もっと見る