「シルバー・デモクラシー戦後世代の覚悟と責任」寺島実郎著

公開日: 更新日:

 投票年齢が下げられたものの、人口の4割を占める高齢者は投票率も高く、現在の傾向が続けば、有効投票の6割を65歳以上の人が占めるという事態が予測される。このままでは「老人の、老人による、老人のための政治」になりかねないと危惧する著者が、シルバー世代に責任の自覚を問うた論考。

 団塊世代が生きてきた戦後民主主義を総括。1980年、30代の時に発表した論稿を取り上げ、その時から40年近く時を経て高齢化した都市新中間層の課題を直視する。

 さらに、昨年の参議院選における高齢者のアベノミクス支持、米国大統領選、英国のEU離脱をめぐる国民投票の背景などを検証しながら、シルバー・デモクラシーの進むべき方向を考察する。(岩波書店 760円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?