読んで納得「異常気象本」お薦め5冊

公開日: 更新日:

「気候変動で読む地球史」水野一晴著

 乾燥した砂漠地帯であるサハラのタッシリ・ナジェールには、その地に生息するにはそぐわないと思われるゾウやキリン、カバやサイなどを描いた8000~6000年前の壁画が残っている。普通ならサバンナにいるはずの動物の絵が、なぜ砂漠地帯に残されたのか。そこには地殻変動などを経てダイナミックな環境変化を遂げてきた地球の歴史があった。

 本書は、特に極度の低温や乾燥を受ける限界地帯の自然と植生を丹念に観察した地球史本。そこに現れる気候変動のサインをひろっていくと、そこから人間の生活にもたらされる変化が見えてくる。地球環境の変化と共に生存競争を繰り広げる植物や動物の変遷を追いつつ、激変をくぐりぬけてきた人類の歴史を俯瞰して考えることができる。(NHK出版 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「聘珍樓」の3度目の倒産は“氷山の一角”か…格安店の乱立で高級中華が苦境に

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    阪神藤川采配の奇々怪々…「佐藤輝明を三塁に固定、ヘルナンデスを外野で使うのが普通やろ」

  4. 4

    さようなら元横綱白鵬…最後の最後まで“問題児”ぶり炸裂、相撲協会は「退職届」受理へ秒読み

  5. 5

    いとうあさこだけでない「育ちの良さ」が隠せない50代女芸人…“実家が太い”“隠れ高学歴”の強者も

  1. 6

    菅野智之めぐり「ドジャースvsヤンキース」争奪戦へ…オリオールズで孤軍奮闘もトレード要員へ待ったなし

  2. 7

    【スクープ!】元横綱白鵬が相撲協会に「退職届」を突きつけていた! あまりの自己チューぶりに「洗脳説」まで浮上

  3. 8

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  4. 9

    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

  5. 10

    備蓄米で不当に儲けている? ネットにあふれる「コメ高騰は卸売業者が元凶」ウワサの真偽