「アメリカから<自由>が消える 増補版」堤未果著

公開日: 更新日:

 トランプ大統領誕生から半年、米国民が危惧した通りディストピア(暗黒世界)の到来が着々と近づいているかのようにも見える。しかし、米国民ははるか16年も前から「合衆国憲法」が保障するはずのプライバシーや自由、権力に異議を唱える権利などを失っていると著者は指摘する。

 その発端は、2001年の同時多発テロだった。不安と恐怖で国内が混乱する中、議会でスピード可決されたのが「愛国者法」だ。日本の「共謀罪」のモデルともいわれる法律だ。

 政府による全通信のチェックや裁判なしの拷問、反体制的人物への攻撃やメディア支配など、ブッシュ・オバマ両政権が、この法律を利用して国民の自由を奪ってきた実態をリポートする。(扶桑社 850円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    一発退場のAぇ!group福本大晴コンプラ違反に「複数人関与」疑惑報道…旧ジャニ“インテリ”枠に敬遠の風向き

  3. 3

    だから今年の日本女子オープンはつまらない…“簡単コース”で予選カットラインは史上最少「-1」

  4. 4

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  5. 5

    囁かれていた「Aぇ!group」は「ヤベぇ!group」の悪評判…草間リチャード敬太が公然わいせつ容疑で逮捕の衝撃

  1. 6

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  2. 7

    阪神・才木浩人はドジャース入りで大谷と共闘の現実味…「佐々木朗希より上」の評価まで

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  5. 10

    男子の試合はガラガラ…今年のANAオープンのギャラリー数を知って愕然としました