「きずな酒」倉阪鬼一郎著

公開日: 更新日:

 時吉とおちよ夫婦は、横山町で旅籠つき小料理屋のどか屋を切り盛り。ある日、造り酒屋の武蔵屋の句会に招かれて出かけた常連客の俳諧師・季川が厄介事を持ち込む。家を出たまま音信不通だった武蔵屋の末っ子・松四郎から主人の留太郎に金を無心する文が届いたという。松四郎はバクチで200両もの借金をつくり、金が用意できなければ殺されると書かれており、留太郎は期日までに用意しようと金繰りに奔走しているらしい。しかし、心配した季川が預かってきた文を調べると、松四郎の筆跡ではなかった。時吉らから相談を受けた店の常連、隠密廻り同心の安東らが動き出す。

 元侍の時吉が作るさまざまな料理を味わいながら進む時代娯楽小説。(二見書房 648円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言