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「これってホント!?誤解だらけの沖縄基地」沖縄タイムス社編集局編著

「基地の地主さんは年収何千万円なんですよ、みんな。基地が出ていくとお金がなくなるから困る」

 一昨年、自民党議員の勉強会での作家百田尚樹の発言は沖縄を騒然とさせた。しかし地元の沖縄国際大の学生でさえ「普天間飛行場は田んぼの真ん中につくられただけ」とのデマを信じ込んでいる例があるという。本書は、百田が「つぶさねばいかん」と敵視した地元紙・沖縄タイムスがこうした誤解を解くために企画した連載記事をもとにした解説書。

 例えば、基地反対運動は海兵隊の撤退だけを主張しており、嘉手納基地や自衛隊などの基地まで「全基地」をなくしてくれと言っているわけではない。また「基地がなければ沖縄経済は破綻」という説に対しては78年以降、観光収入が「基地関連収入」を上回っている実態を数値で説明。さらに「成り金地主」説に対しても、地主4万3025人のうち54.2%が100万円未満の軍用地料に過ぎず、500万円以上は7・9%にとどまると指摘している。

 (高文研 1700円+税)

「対談 沖縄を生きるということ」新城郁夫、鹿野政直著

 GHQによる日本占領時代も沖縄の米施政時代も知る鹿野氏は、「本土復帰」の際に「少しは(前よりも)ましになったのじゃないか」という「幻想」があったが、実態は違った。しかし、当時、地元の人々の間には「復帰」を望む声が根強かった。それは、本土復帰によって永遠の戦力放棄をうたった憲法9条の理想に浴することができるという思いがあったからだという。

 地元沖縄の文学研究者の新城氏と著名な歴史学者の鹿野氏による合計8時間に及んだ対話記録。

 (岩波書店 2000円+税)

「沖縄問題 リアリズムの視点から」高良倉吉編著

 過重な基地負担に苦しんできた沖縄だが、地元の知識人も必ずしも一枚岩ではない。編著者は琉球大名誉教授の歴史学者で仲井真・前沖縄県知事の下で副知事を務めた。本書はその副知事時代に沖縄県庁でともに過ごした元官僚らとの共著本。「リアリズム」をうたう書名の通り、本書は普天間基地問題についても「日米安保体制という大前提」を踏まえて「即効性を担保できる問題解消策などどこにも存在しない」といい、他方で地元財政を詳述し、「沖縄は基地や補助金で食っている」などという俗説を一蹴している。

(中央公論新社 820円+税)

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