「新極道記者」塩崎利雄著

公開日: 更新日:

 競馬新聞の記者・松崎は、本業の競馬の他、競艇やオートなどの公営ギャンブルに始まり、マージャンやホンビキ(関西で発展した究極の博打)など、片っ端から手を出す無類の博打狂で、あちらこちらに借金をしていた。

 しかし、1994年の秋、中山競馬場・京王杯オータムハンデでサクラチトセオーを的中させて以来、マージャンも高級ホテルの日本間スイートで密かに開かれたホンビキでもつきまくり、絶好調。おまけに、ダイヤルQ2で競馬情報を提供する会社を営む小笠原から儲け話まで転がり込んでくる。

 有馬記念の日、華僑の2人組から持ちかけられた勝ち馬のタイムを予想する賭けで惨敗。以来、ツキに見放される。

 各ギャンブルの醍醐味が楽しめる博打小説。(徳間書店 700円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較