「亡命者の古書店 続・私のイギリス物語」佐藤優著

公開日: 更新日:

 元外交官で、現在は作家として活躍する著者の自伝エッセー。

 大学で神学を専攻していた氏は、チェコ人の神学者フロマートカの研究に没頭。さらに研究を深めるために当時、社会主義国だったチェコスロバキアへの留学を模索、その可能性を求めて外務公務員専門職員採用試験に挑む。

 しかし、合格して省から習得を命じられたのはチェコ語ではなくロシア語だった。さらにもくろみが外れ、ロシア語の研修先として派遣されたのは英国の陸軍語学学校だった。研修の合間、フロマートカの書物を探す氏は、古書店主の亡命チェコ人、マストニーク氏と出会う。その後の1年近くにわたる、彼を師として学んだ濃密な時間を追想する。 

 (新潮社 670円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動