「動物たちのすごいワザを物理で解く」マティン・ドラーニリズ・カローガー著 吉田三知世訳

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 動物の生態のほとんどすべては、子孫を残すための生殖とそれを維持するための食べ物を確保することだと語る著者。そして、動物は人間より先に物理を利用し始めたと。

 例えばデンキウナギ。彼らは電気の原理を応用し、高圧電流を一気に発生させ、感電死させる。彼らの頭はプラス極、尻尾はマイナス極になっていて、皮膚の上の電流を増加させる。獲物を見つけると数段高いパルスを送り、その存在を確かめる。次に最高500ボルトに達するパルスを、毎秒400回という速さで目標に発射する。食べるまでの時間はわずか0・1秒という早業だ。

 この他、「低音で誘惑する孔雀」「三角測量がお得意の象」「生物版GPSを使う亀」など、おもしろ物理学と動物の話が満載されている。(合同出版 2300円+税)

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