「言論の飛礫」鎌田慧著

公開日: 更新日:

「第1の8時間は仕事のため、第2の8時間は休息のため、そして残りの8時間は、俺たちの好きなことをするために」は、132年前のシカゴの労働者のスローガンだが、現在の日本で「残りの8時間」を一体どれだけの人が楽しんでいるのか。 日本の大企業では過労死や過労自殺は珍しくない。それなのに安倍首相は自由契約を思わせる「裁量労働制」を導入しようとしたが、過労死した人の家族からの涙の訴えで延期となった。だが、首相はまだ「高度プロフェッショナル制度」に執心している。それはかつて挫折した、労働時間の規制免除狙いの「ホワイトカラーエグゼンプション」を衣替えしただけだ。(「働き方改悪」)

 政財官の非道に対抗する鋭いエッセー集。

(同時代社 1600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」