「北氷洋」著 高見浩訳

公開日: 更新日:

 1859年4月、インドに従軍していた軍医のサムナーは、船医として捕鯨船ヴォランティア号に雇われる。船長のブラウンリーは、経歴に不釣り合いな船医の仕事に応じたサムナーに不審を抱く。一方、出港前日、町に買い物に出たサムナーは道を尋ねたこじきから船長の悪い噂を聞く。翌日、銛打ちのドラックスや1等航海士のキャヴェンディッシュら船主のバクスターが集めたくせ者ぞろいの船員を乗せ、船は北極海を目指し出港する。実は、ブラウンリーには船員たちに明かしていないバクスターとの密約があった。捕鯨が始まった直後、船底で少年給仕の惨殺体が見つかる。

 圧倒的筆力で、究極の密室空間を舞台にしたサバイバルを描く長編サスペンス。

(新潮社 790円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  3. 3

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  4. 4

    浜田省吾の父親が「生き地獄」の広島に向ったA.A.B.から80年

  5. 5

    山尾志桜里氏は出馬会見翌日に公認取り消し…今井絵理子、生稲晃子…“芸能界出身”女性政治家の醜聞と凄まじい嫌われぶり

  1. 6

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  2. 7

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  4. 9

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 10

    フジ親会社・金光修前社長の呆れた二枚舌…会長職辞退も「有酬アドバイザー」就任の不可解