「雨宮処凛の活動家健康法」雨宮処凛著、聞き手・構成/今野哲男

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 著者は子どもの頃から貧しい人々など弱者に対し心を痛めてきたが、同時に、自分が何をしても世界は変わらないという無力感にさいなまれてきた。ところが20代前半に、生活困窮者の支援活動に出合ったことで、生きづらさが緩和されたという。「社会をマシにしようと動く自分」に変われたことで自身が救われたのだ。活動を通じ、目的でつながる仲間ができ、精神的に健康になった。デモに行くので運動不足にならず、年末年始は炊き出しに通い、正月太りとも無縁。活動はタダで美容や健康にも効果があるのだ。

 来歴から右翼に入った経緯、いじめ、非正規雇用など現代の社会問題まで、インタビューを通して著者のスタンスやその視点をすくい上げる。

(言視舎 1600円+税)

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